2010年世代と超氷河期世代。選択肢の幅とプロフェッショナルへの道は両立するのか?

今の時代からは想像できないかもしれませんが、かつて、「就職超氷河期」という時代がございました。
だいたい76年〜83年生まれを指すようで、かくいう私もこの世代にあたります。

どんな時代だったかと申しますと、大学四年生の6月時点で企業の内定が全く出ていないということもザラ。
大手企業の内定なんて都市伝説。
大学4年生はゼミや研究室を休んで、就職活動に全力を尽くす…そんな厳しい時代でございました。
団塊の世代がまるごと現役でいらした頃ですので、50代以上は人あまり、30代のバブル世代も人あまり、さらには仕事は減る…
そんな時代なので、当然新入社員を雇って教育するような時代ではなかったのでございます。

それも今はむかし。
景気が上向き、団塊の世代が次々と退職する中で、現在はいろいろな企業が積極的に若者を採用しようとしております。

そんな世代の方たちを、ここでは便宜的に「2010年世代」とでもさせていただきます。
2010年世代の退職に、何人か立ち会ってきたことで、考え方の根元が違うのだな、ということがおぼろげに分かってきました。
今回は、それについて書いてみたいと思います。

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超氷河期世代は超慎重世代?

私をふくめ、周りを見渡していると、「超氷河期世代」の特徴が見えてきます。
どんなものかといいますと、
「次の仕事を決めてからではないと、怖くて今の仕事がや辞められない」
というところです。

「今の若者は簡単に仕事を辞める!」と言いたいわけではありません。
ポイントは、「怖くて」というところです。

そう、超氷河期世代は、仕事を失うこと、仕事が見つからないことの恐怖を植え付けられているのです。

2010年世代は「いつでも仕事がある」志向

対して、2010年世代の方たちは、「いつでも別の仕事が見つかる」ということが根底にあるようです。
もちろん、個人差はありますが、おおむね「なんとかなるだろう」という考えが根元にあるように思います。

ちょうど先日退職のため送別会を開いた2010年世代の方に、
「次は何の仕事をするの?」と聞いたところ
「貯金がなくなるまでぶらぶら旅行しようと思ってるんですよ」
との答えが。

その方の場合は、独身実家暮らしの一人っ子という立場だから、という要素も大きいかと思いますが、
これは超氷河期世代にはなかなかできない考え方なのではないでしょうか。

「せっかく大学を卒業して、若くて、あなたのように明るくてバイタリティのある子、
たくさんの企業が求めている人材でしょうに。
停滞してしまったらもったいないって思っちゃうな」
というようなことを(文字通り)老婆心ながら言ってみたところ。
「停滞ってイメージはないですね」
ということ。

ここに、根底の違いが見えた気がしました。
でも、こういうあっけらかんとして未来を楽天的に考えられるという部分は、正直うらやましいです。
現実的なアレコレはとにかくとして、未来と明るくつきあうってこいうことなのか、と思います。

選択肢が多いゆえの迷いなのかも

気軽に仕事を辞めて、他のステージで自分を試す。
それが可能なことは、社会としてはよきことなのだと思います。

もはや、生涯同じ会社に勤め上げることはスタンダードではなくなったと言えましょう。
お母さんたちが「家事もしろ、子育てもしろ、子どもはもっと生め、でもって仕事もしてね」
と社会から言われるほど、働き手を求めているこのご時世です。

仕事が世の中にたくさんあるのは、素敵なことだと思います。
いろいろなお仕事と出会う機会があるということですから。
社会に出た後でいろいろなお仕事と出会って、目移りする気持ちもとてもよく分かります。

いろいろな仕事を経験して…その中で、
「あなたは何のプロフェッショナルになっているか?」

30代後半からは、これが問われてくる、あるいは、問われなくても求められてくる、ということを、私たちは経験的に知っています。
そして、明らかにそういう方向に社会がシフトしていっています。

上記の質問に、胸を張って答えられる技術や知識や経験を、身につけたい、そして身につけさせてあげたい。
そんなことを考える、超氷河期世代まっただなかの私なのでございました。

う〜ん、年取っただけ…かも?

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