ワーキングマザー「なってた派」?「なったよ派」?雇用形態いろいろ

前回は、フルタイム正社員で働くワーキングマザーについて書きました。

【ワーキングマザー】フルタイム正社員のメリットとデメリット
ワーキングマザー・働くママ・職業婦人(古すぎるか)、呼び方はいろいろありますが、私が「サラリーを取りながら働く母親」の端くれになって早十数年...

今回は、ワーキングマザーの雇用形態について考えてみます。

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ワーキングマザー「なってた派」「なったよ派」

一口に「ワーキングマザー」とはいっても、フルタイムで時には残業もこなす正社員さんから、週2日・子供が学校に行っている間だけ働くパートタイマーさんまでさまざまです。
そんな多種多様なワーキングマザーたちですが、大まかに分けてなる経緯は2通があります。

1つは「なってた派」。
結婚・出産する前から働いていて、産休・育休を経て働き続けて、いつの間にかワーキングマザーに「なっていた」場合です。
制度的に、1つの会社に長く勤めている場合が多く、必然的に正社員の割合が高くなります。

最近では、特に働く女性が注目する制度として、アパレル系などの契約社員や派遣社員が「ウチなら産休・育休が取れますよ!」とうたっている会社も多いですね。

もう1つは、一度退職したor働いていなかった期間を経たのち、自分で働くことに「なったよ派」です。
こちらは、雇用形態はさまざまですが、パート・アルバイトの割合が比較的多くなります。

働いていたけれど出産を機に退職した、旦那様の転勤などで退職した、卒業してそのまま家庭に入ったなど、理由は十人十色ですが、「子育てしながら働こう」と自分の意思で決定した方々です。

時間重視?キャリア重視?雇用形態別の特徴

働くうえで、自分が何を一番重視するか?
それによって、雇用形態が変わってきます。

もちろん、能力やタイミング、雇用先との兼ね合いもあるので、一概には言えませんが、傾向を見ていきましょう。

正社員

メリット

  • 収入が安定する
  • 産休・育休・有給休暇・社会保険など福利厚生が充実している
  • キャリアを積み会社の責任ある立場を任される
  • ボーナスがでる

デメリット

  • 時間の自由が少ない
  • 子供の急な発熱などのトラブルへの対処に多大なストレスがある
  • 「周りに置いていかれる」というプレッシャーを感じる
  • 一度辞めると、再び正社員になるのは難しい

安定と責任は表裏一体。
責任が重いため、時間の自由が利かないことが大きなストレスにつながる可能性も。
ただし、社会的にも立場が保証されているので、収入の面では安心感があります。

契約社員

メリット

  • 時給の高い仕事が多い
  • 契約期間内は収入が安定する
  • 契約期間が決まっているため一つの会社に縛られることはない
  • 多くの場合は正社員登用前提
  • 正社員とほぼ同様の福利厚生を受けられる
  • 会社と直接条件を交渉できる

デメリット

  • 契約が満了した場合、失職してしまう
  • 同じ仕事をしていても正社員にコンプレックスを感じることも
  • ボーナスはでない場合が多い

正社員から若干責任と不自由さを差し引いた感じでしょうか。
会社の意向で契約が続行するか満了するか決まるため、若干会社に引け目を感じることも。

ちなみに、5年以上契約社員として働き続けた場合、雇用先と無期雇用契約を結ぶことができます。
(いわゆる5年ルール。例外あり)

パート・アルバイト

メリット

  • 時間の自由が利くことが多いため、子育て中にはありがたい
  • たくさん仕事があるため、時給や勤務地など選べる仕事が多い
  • 扶養の範囲内で働ける仕事が多い
  • 数か月の短期や、1日だけのイベントスタッフなど単発のお仕事もある

デメリット

  • 収入は低め
  • 働ける時間がまちまちだと、収入が安定しない
  • 交通費が出ない場合が多い
  • 福利厚生は期待できない
  • 保育園激戦区の場合、待機順位が低くなることも

なんといっても時間の自由度の高さが魅力です。
事前に申請しておけば、希望の日にお休みが取れることが多いので、授業参観日やPTA活動といった家庭行事も参加しやすさバツグン!
イレギュラーな事態が続発する子育て中なら、なおさらですね。

小学校へあがると、「子供が学校へ行っている間、旦那様の扶養範囲内で」働いている方も多数いらっしゃいます。

ただし、自由度が高いだけに、保育園激戦区では待機順位が下がってしまうことも。

派遣社員

メリット

  • 比較的高時給なお仕事が多い
  • 契約した仕事以外はしなくてOK
  • 派遣会社に登録すれば、自分で仕事を探さなくても紹介してもらえる
  • 福利厚生が充実している
  • 有給休暇や子供の急な発熱などの時も、派遣会社が間に立って交渉してくれる
  • 交通費支給や勤務時間など、雇用先との難しい交渉は派遣会社が代行してくれる
  • 大手の派遣会社に登録していれば、引っ越ししても別の支店から仕事を紹介してもらえることも。転勤族の奥様には◎
  • 仕事中に悩んだときは、派遣会社の担当者に相談できる
  • 派遣契約が満了しても、次の仕事を派遣会社に紹介してもらえる

デメリット

  • 最長2年しか雇用されない(社員登用の声がかかることも多いですが)
  • 交通費は支給ナシの場合が多い
  • 派遣会社によって、紹介できる仕事に偏りがあるため、派遣会社をよく見極める必要がある
  • 派遣会社がマージンを取っているため、常に誰かに搾取されている感がある
  • いわゆる「派遣さん」扱いをされる

以前は即戦力のヘルプ要員という目で見られがちだった派遣社員ですが、現在はそこまでのスキルを求められることは少ない気がします。
(専門職派遣などはもちろん別です)
産休や育休の代行要員などのお仕事があることも。

CMなどで有名な大手派遣会社でしたら、独自のサービス優待や社会保険割引など、福利厚生が充実しています。
地場密着型の派遣会社さんなら、思わぬ掘り出し物ワークが見つかったりもします。

難しい労働条件の交渉や申請しづらい有給休暇などは、派遣会社が代行してくれるので、気が楽なのもメリットです。

在宅ワーク

メリット

  • 時間が完全に自由なので、学校行事などの参加はばっちり
  • 仕事の量を自分で調整できる

デメリット

  • スキルと人脈がなければ開業できない
  • いつ仕事がなくなるかわからない
  • スキルがないと収入が不安定
  • 職種によっては設備投資が必要
  • クライアントの都合に合わせて、夜中に無理をして働かなければならない場合も
  • 「家で遊んでいるんじゃ」疑惑をかけられることが案外多い
  • 福利厚生はない
  • 保育園激戦区では待機順位が下がってしまう
  • 税務処理など、面倒な処理も自分でしなければならない

なんといっても自由さが魅力。
ただし、スキルと人脈がなければ始めることすらかないません。
そして案外クセモノな弊害が、「家にいるからヒマしてるんだろう」という偏見です。
ウデが頼りの「いっぽんどっこ」の形態なのに、忙しさが外に伝わらないのは困りものですね。

選択の幅を広げるキーワードは「スキル」

いかがでしょうか?
上記に挙げたのは主なものですから、このほかにも内職や完全出来高制の専門職など、多種多様な雇用形態が日本には存在します。
どの雇用形態も一長一短ですよね。

こうして並べると選択肢が多いように見えますよね。
覚えておきたいのは、人によって選べる選択肢は変わってくることです。

例えば、何も経験のない方が高度な専門職の正社員になる・・・なんてことは、限りなく不可能に近いですよね。
逆に、それまで最先端の専門職で働いていた方が、ファミレスのウェイトレスを志した場合は、すんなりと転職できそうです。

スキルはこれから身につけられる

雇用形態も職種も、選択肢を用意できるのは、結局自分次第ってことですね。
うーん、人生の因果応報を感じます。

でも、悲観することはもちろんありません。
村上春樹さんの言葉をお借りするなら、世の中に完璧な絶望など存在しないのです。
まずはアルバイトとして入ってスキルを身に着けて、社員に、在宅ワークに、と選択肢を広げていけばよいのです。

「でも、年齢が・・・」という声が聞こえてきそうですが、最近は景気が上向いてきたせいか、団塊世代の退職が重なっているせいか、人手不足の業界が多いのです。
始めることに遅すぎることはありません。
お仕事があなたの人生にとって、最良のパートナーとなりますように!

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